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クルージング&団子&人の輪

クルージング&団子&人の輪 Posted on 3月 27, 2020Leave a comment

この街に住む人たちの心はとても強い。ここ数年で釜石市に起きた様々な出来事により、ここに住む人々に与えたダメージは計り知れない。三陸海岸のすぐ近くにあるこの釜石は、2011年3月11日の東日本大震災で壊滅的な損害を受けた。あれから10年が経った今でも、この街の人口は当時の半分しかいない。それでもこの街の人々の心は温かい。「釜石」豊富な新鮮な地元の幸と美しい街の景色を持つこの街は、私にとって特別な場所となった。

釜石への旅

東京から釜石への行き方はとても簡単である。まず東京駅から新幹線で岩手県の新花巻駅まで行く。そこから地元のローカル電車に乗り換える。釜石駅までの乗車券は、新幹線のチケットを購入するときに、一緒に購入するのがいいだろう。

出発駅から終点までには21の駅があり、一駅ごとに景色は自然に包まれていく。電車が進むにつれて、忙しそうなサラリーマンや女性の声もやがて聞こえなくなり、少年時代について語り合う農家の方の声だけが聞こえるようになった。

目的地の釜石駅まで残り半分を過ぎると、より一層周りの景色は自然溢れる世界へと変わっていった。少し不思議な黒いレンガの狭いトンネルをいくつか過ぎると、私は目的地の釜石駅に到着した。この時私は、ここでの体験が私の人生にかけがえのないものになるとは思いもしなかった。

釜石でのボートクルーズ

クルーザーに乗るのはいつ以来だろうか。かなり久々なのは間違いない。今回のクルーズには私の他に、釜石の魅力を旅行者に宣伝しているというインターンの大学生も一緒だった。そして今日のガイドをしてくれるミドリさんに会い、ライフジャケットを着て、クルーザーに乗り込んだ。

ドッキングステーションには、既に魚釣りを終えた家族の姿があった。覗いてみると中々の大漁のようだ。

そうこうして居る間にエンジンの音が轟はじめ、尾崎神社というクルーズでしか行けない特別な場所へ向かっていった。

釜石の観音様

尾崎神社に行く途中で、突如大きな観音様が姿を現す。釜石大観音と呼ばれるこの像は、高さは48メートルで、上に登ると小さな観音様で囲まれた展望台もあるらしい。この大観音様は崖に面していることもあり、ご尊顔を拝む方法はクルーザーに乗るしかない。

尾崎神社

尾崎神社にはこれまで多くの津波や火事に襲われた。しかしこの神社は全てに耐えてきた。この神聖な場所にはボートでしか行く事が出来ないが、毎年祭りの時期になると、多くの人が訪れるらしい。

毎年10月の第3金曜日から日曜日にかけて、この地域の漁船が集まり大宮神社から尾崎神社まで一斉に航海をする。今回はこれを見る事が出来なかったが、中々見応えがあるイベントのようだ。この他にも虎舞と呼ばれる祭りもある。これは虎の被り物を被った踊り子が、太鼓のリズムに合わせて踊り、街から邪悪な物を追い払うというものである。

多くの地元の方に祭りの季節に来ることをお勧めされた。

港に戻る途中で、「世界で一番深い」防波堤を見る事が出来た。様々な大きな波を弱めるように設計されているようだ。

深さは60メートルを超えて、長さは2キロ近くあり、2009年にギネス記録に登録されたそうだ。こんな凄い防波堤があっても防ぎれない津波は本当に恐ろしいものだと改めて考えさせられた。

釜石神楽

2年に1度、3月の中旬ごろに、神楽師が演奏するために釜石に立ち寄る。演者は悪霊や侍など、様々な面を被り神楽を行う。神楽は大人のユーモアと純粋な楽しさの両面を持ち合わせている。

私の個人的なお気に入りのシーンは、間の抜けた役の演者が、小さな山の神のように振舞うところである。神楽には観衆が物語の中に入り込む要素もあり、見る人を飽きさせないようになっている。

神楽は非常に盛り上がり、約4時間ほど私も含めた観衆を笑いの渦に巻き込んだ。そして更に神楽には、演者が観衆に向かって豆菓子や餅を投げるシーンもある。そこでは平均60代後半であろう観衆たちも皆、子供に戻ったかのようにお菓子を求めて盛り上がっていた。

釜石の餃子

旅の前半の〆として、私は地元の女性たちと一緒に、釜石の伝統的な餃子作りを体験した。餃子と聞くと皆さんは肉やニラの餡が詰まったものを想像するだろう。ここでの餃子は、私の餃子の概念が180度ひっくり返る程衝撃だった。

私が到着する頃には、既に餃子の生地は出来上がっていて、なんと中身の具には黒糖とくるみを混ぜたものを詰めるようだ。

生地に具を詰めたあとは、餃子を沸騰したお湯で5分程茹で、その後お湯から上げて10分ほど冷やす。お湯の中で中身の黒糖が溶け、くるみの歯応えと絶妙にマッチし餃子の美味しさを更に引き立てていた。まさに絶品と言える餃子だった。「甘い餃子」ぜひ釜石に来た時には体験してもらいたい。絶品だ。

私たちは神社に集まり、まるで一つの大きな家族のように食卓を囲んだ。その朝に取れた新鮮なワカメと漬物を食べながら、お互いの様々な話をした。地元の方々と美味しい食事を食べながら談義を交わす、これは地方に訪れた時の醍醐味の一つだ。あなたの価値観を潜るようなここでしか聞けない刺激的なお話を聞けるかもしれない。

まだ今回の旅程の半分しか過ぎていないが、私は既に釜石の街や人に魅了されていた。出会った人は皆温かく、旅の後半が始まるのが待ちきれない、そんな心持ちだった。

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