個人的な話で恐縮ですが、この秋我が子が小学校受験に挑戦しました。
それまで受験など全く選択肢になかったのに、身近な友人の体験談を聞いて「もしかして、うちの子にもできるかも…?」と思い立ったのが2年前。息子が幼稚園の年少の秋のことでした。
想像よりも大変なことがたくさんありました。
新年長(年中の秋)になってからは週4日のお教室通いと専門のお絵描き教室通いがスタート。平日は私が、週末は夫が息子を引率し、帰宅してからは復習の日々でした。
朝の始業前に上の子たちのお夕飯を準備し、電子レンジで温めるだけの状態にして息子の幼稚園お迎え&お教室に引率しました。お教室は子どもをお預け…ではなく、親もメモを片手に必死に参観するスタイルです。
ペーパーやお絵描き、生活巧緻性、体操、行動観察…と各校多岐にわたる試験内容ですが、小学校受験になぜ農泊がオススメなのか?
体験談を元に順を追ってご説明したいと思います!
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もくじ
子に自然体験をさせよ、の風潮
お教室通いが軌道に乗り始めると、しきりに「時間のある今のうちに、色々な体験をさせてください」と先生から言われるようになりました。
学校によって試験内容は様々ですが、
出されたお題に沿って絵を描いたり工作をする→試験官が「何を描きましたか?(作りましたか?)」とお尋ねする
という試験をする学校が複数ありました。
ここに、自分の得意分野や好きなこと、今まで経験して楽しかったこと、驚いたこと…そんなことを盛り込んで答えるということが求められました。
最終的にそのゴールにたどり着くため、当時まだ何もない息子に、あらゆる体験と言う名の装備をまとわせていく…そんな感覚に陥りました。
元々、子どもたちが巣立つ前にたくさん思い出を作りたいと考えてあちこち出かけていましたが、子どもの「引き出し」を増やすため、息子には受験までに様々な体験をさせました。
イチゴ狩りやミカン狩りをはじめ、富士登山(七合目まで)、田植え&稲刈りは幼稚園の行事で行きました。秋田でカヤックをしたり、山菜収穫体験もしました。
お教室のクラスメイトも同様で、カブトムシの幼虫はみな当たり前に飼育していて、春の終わりには多くのお友だちが潮干狩りに出かけていました。
そんな各ご家庭の努力の甲斐もあって、年長の夏になる頃には多くの子が様々な自然に関する知識を身に着けていました。
都会のど真ん中に住んでいようとも、土の上にできる野菜と土の中にできる野菜、お米が収穫されるまでの流れ、オタマジャクシがカエルになるまでの過程などはみな、当たり前に知っていることに驚きました。
ただ単に、色々な経験をさせればよいというものではありませんでした。
下調べ、体験、お絵描き、そして大きな声で自分の描いた絵を持ってプレゼンテーション。それがおジュ(お受験)における自然体験の一連の流れでした。
頻出の季節問題
自然体験をさせることと並行して取り組んだのは「季節問題」対策です。
当時まだ所詮4年しか生きていない息子に、「筍は春、大根は冬」などと覚えさせるのは至難の業でした。
筍を食べたことはあっても、あれは冬だったのか?春だったのか??息子の頭の中は大混乱。
季節問題の対象は野菜だけではありません。花、行事、虫…あらゆる日常のものが対象です。
サンタクロース、シクラメン、節分の鬼のお面、イチゴが並んだ絵を見て
「次の中から、一つだけ違う季節のものを選んで青色クーピーで丸をつけましょう」
そのような問題は、どこの学校でもよく出題されました。
まずはお風呂場に季節ポスターを貼り、毎晩一緒に眺めました。そして季節カードなるものを入手し、一枚一枚「ぶどうは?」「秋!」とゲーム感覚で覚えていきました。
新年中(年少)の12月頃のことでした。
子どもと農泊に行きたいと考えたのはこの頃からで、畑に種をまく、野菜に水やりをする、収穫をする…等々体験をする季節によって農作業は違うはずですが、実際に農家さんの元に訪れて体験することで、旬の野菜を知る良い機会になると考えました。
「人のおうちにお泊りする」ことから学ぶこと
年長の五月の連休に、STAY JAPANを利用して秋田に出かけました。
ホームステイ型であること、昔ながらの家屋であること、何かしらの農作業が体験できること、お食事提供があること、などを条件にして探しました。
良い口コミがついている施設は安心感がありますね。
東京での暮らしと、違うところがあればあるほど良いと考えました。
息子はこの農泊に出発する前に、衣類を自分で畳むこと、旅行に必要なものを自身で考えて準備をする練習をしました。
親子ともども、初めて親族以外の「人のおうち」に泊まる経験でした。
人の迷惑にならないことはもちろんのこと、家に上がる時の靴の揃え方、ホスト様へのご挨拶の仕方、洗面所を使うとき、お手洗いを使うときのルールも出発前に確認をしました。
畳の上にお布団を敷く方法や、朝起きたらどうやってお布団を畳むかもこの農泊体験で学んだことでした。
実際の入学試験では、さすがにお布団の敷き方は出なかったものの、靴を脱いでゴザの上に上がり靴下を履き替える(脱いだ靴を揃えていた子は少なかったのだとか)、ワイシャツをハンガーから外して着用し(ボタンあり)、それをまた脱いでハンガーに掛ける等の出題があったと、息子から聞きました。
※雪の多い地方は冬季休業の場合があります。ご了承ください。
ネタの引き出し
ファストフード店で息子と食事をとっている時に、隣に座ったお父様がカバンから一冊のノートを取り出し、お嬢様にお話している場面に遭遇しました。
「いい?魚釣りに一緒にいったよね?その時釣った魚は〇〇で、餌は〇〇で、こんなことが大変だったよねぇ?」
と、この後のお教室の授業でのプレゼンテーションの戦略を練っていました。
そのノートにはたくさんの写真が貼ってあり、苦労したこと、楽しかったこと、お子様の感想などがびっしりと書かれていました。
どんなに素晴らしい体験をたくさんしても、所詮は6歳の園児。
緊張すると頭は真っ白になってしまうし、新しい体験が上塗りされていくごとに、古い体験は忘れてしまいます。
私からそんな話を聞いた夫が、急ごしらえした我が家のネタ帳。
ただ写真を貼り付けただけで、コメントも2行だけ。そのお父様の素晴らしいネタ帳には遠く足元にも及びませんが、移動の電車の中やちょっとした空き時間にこれを見返し、息子の記憶に刷り込む作戦です。
そんなネタ帳作戦の甲斐もあってか、本番の面接で
「今まで行った家族旅行で、一番記憶に残っているものは何ですか?」
という質問があり
「家族で行った秋田旅行です。日本で一番深い田沢湖でカヤックをしました。」
と答えることができました。
母としては是非そこに、農家さんのおうちに泊まって山菜収穫をしたこと等を盛り込んで欲しかったわけですが、ガチガチに緊張した6歳児の回答としてはまずまずであったと思います。
秋田での山菜収穫体験は、私自身初めて知り、初めて食べた山菜もあり大変勉強になりました。
わらびの切り口に灰をまぶして保存すると、新鮮なまま保てるよと教えてもらい、子どもたちと一緒に驚いたことも記憶に残っています。
農泊を検討しなければ、秋田に行くことも田沢湖に行くこともなかったでしょう。
農泊体験のついでに周辺観光も、という我が家にとって今までにない新しい旅行のスタイルでした。
まとめ
様々な憶測と噂話が飛び交う小学校受験。
偏差値や合格基準という明確な物差しもなく、出題内容が多岐にわたり、一体何から始めたらよいのか…2年前の私たちはまさにそんな状態でした。
毎日が必死でしたが、三人目の子にして初めて夫と「我が家の教育方針とは何たるか?」を真剣に話し合い、自分の子をどのように育てたいか、どんな大人になって欲しいかを本気で考えた貴重な時間であったと思います。
何が出題されるかわからないからこそ、「農泊」を通じて息子の引き出しをたくさん作ることができた!親子ともども、学ぶことがたくさんありました。
小学校受験は終わりましたが、次の春に行きたい農家さんの目星もつけました。
是非お子様と一緒に、「農泊」を体験し思い出の引き出しを作ってみてはいかがでしょう?