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古民家民泊のリノベ費用相場|工事内容・補助金まで解説

古民家民泊のリノベ費用相場|工事内容・補助金まで解説 Posted on 2026年07月07日

古民家や空き家の活用を考えているとき、最初の壁になるのが「改修費用がいくらかかるか」という不安ではないでしょうか。古民家を民泊・農泊施設として活用するためのリノベーション費用は、工事の規模や建物の状態によって数百万円から3,000万円以上まで大きく異なります。

この記事では、農泊・民泊目的の古民家リノベーションにかかる費用相場を工事内容別に解説します。さらに、農林水産省の補助金活用法やDIYによるコスト削減のポイントも紹介します。また、リノベーション後の投資回収シミュレーションもご覧いただけるので、開業の具体的なイメージを掴む参考にしてください。



古民家民泊に必要な最低限の設備・工事とは?


まず、農泊・農家民宿として開業するには、旅館業法(簡易宿所)の基準を満たす必要があります。具体的には、まず客室面積・水回り・消防設備の3つが最低限の要件となります。

旅館業法(簡易宿所)の主な設備基準:

  • 客室面積:1人あたり3.3㎡以上(和室の場合は自治体により異なる)
  • 浴室・洗面所:1棟に1箇所以上(共同使用可)
  • トイレ:水洗式が原則
  • 消防設備:自動火災報知設備・誘導灯・消火器(建物規模による)
  • 非常口・避難経路の確保

また、農家民宿特例(農林漁家民宿特例)を活用する場合、一般の旅館業法より一部要件が緩和されることがあります。詳細は農家民宿の許可申請ガイドを参照してください:農家民宿の許可申請ガイド|農林漁家民宿特区・旅館業法の違いを解説

また、住宅宿泊事業法(民泊新法)と農家民宿の違いについては、こちらも参考にしてください:住宅宿泊事業法(民泊新法)と農泊の関係を解説

なお、旅館業法(簡易宿所)として開業した場合、民泊新法の年間180日制限は適用されず、365日営業が可能です。一方、民泊新法で届け出た場合は年間180日しか営業できないため、投資回収の速度に大きな差が生じます。したがって、古民家リノベーションの費用を早期に回収したい場合は、旅館業法での開業を強くおすすめします。


古民家民泊のリノベーション費用相場


一般的に、古民家民泊のリノベーション費用は工事の規模と建物の劣化状況によって大きく異なります。以下を参考に、自分の古民家に合わせた費用感をつかんでください。

ケース1:部分改修(最小限の投資)300〜500万円

対象:築30〜40年程度・構造的な問題がない・水回りが比較的新しい古民家

主な工事内容:

工事項目費用目安
水回り(キッチン・浴室・トイレ)のリフォーム50〜150万円
内装(床・壁・天井)の補修・張り替え50〜100万円
消防設備の設置20〜50万円
外装の清掃・補修20〜50万円
電気配線の点検・一部更新30〜80万円
合計目安300〜500万円

このケースでは最低限の設備を整えて開業することが目的です。実は、古民家の「古さ」「味わい」をあえて残したインテリアスタイルは、ゲストにとってむしろ魅力になります。つまり、大規模な工事をしなくても農泊としての魅力を発揮できる可能性があります。

標準的なリノベーション(ケース2):500〜1,500万円

対象:築40〜60年・水回りの全面交換が必要・一部構造補強が必要な古民家

主な工事内容(ケース1に加えて):

工事項目費用目安
水回りの全面交換(キッチン・バス・トイレ)150〜300万円
床・壁のフルリフォーム100〜200万円
断熱工事(冬の寒さ・夏の暑さ対策)100〜200万円
構造補強(基礎・柱・梁の補修)100〜300万円
屋根の補修・防水工事50〜150万円
合計目安500〜1,500万円

このケースでは快適な宿泊環境を整えながら「古民家らしさ」を保つバランス型のリノベーションとなります。そのため、民泊としての稼働率と投資回収のバランスを取りやすいゾーンです。

ケース3:フルリノベーション 1,500万円〜3,000万円超

対象:築60年以上・大規模な構造補強が必要・水回りが老朽化している古民家

主な工事内容(ケース2に加えて):

工事項目費用目安
耐震補強(現行基準への適合)200〜500万円
断熱・省エネ対応(高断熱化)200〜500万円
インテリアの全面改装(古民家ブランド化)200〜500万円
庭・外構の整備100〜300万円
設計・監理費用(建築士)工事費の10〜15%程度
合計目安1,500万円〜3,000万円以上

フルリノベーションにより、一棟貸しの高品質古民家として1泊3〜5万円以上の設定が可能となります。その結果、少ない稼働でも高収益を実現できるポテンシャルがあります。

【注意】費用は相場より高くなる可能性があります

なお、昨今の資材高騰や人件費上昇により、地域や時期によって上記相場の1.2〜1.3倍程度高くなるケースが増えています。また、古民家特有の「隠れた瑕疵」として、シロアリ被害・基礎腐食・建物の傾きが工事開始後に発見されることがあります。これらが見つかった場合、100〜300万円単位で費用が跳ね上がることも珍しくありません。予備費として予算の10〜20%を多めに見積もっておくことを強くおすすめします。


農泊向け古民家リノベーションで使える補助金


そこで、農林水産省や自治体の補助金・助成金制度を積極的に活用することで、費用を大幅に抑えることができます。

① 農泊推進対策 整備支援(農林水産省)

項目内容
対象農泊地域で整備する宿泊施設・体験施設・交流施設
補助率整備費の1/2
上限2,500万円
条件地域農泊協議会に参加していること

重要:この補助金の申請主体は地域の農泊推進協議会です。 つまり、個人が単独で申請・採択されるものではなく、地域全体の整備計画の一環として協議会に組み込んでもらう必要があります。まずは地域の農泊協議会に相談し、整備計画に参加できるか確認することが第一歩です。そのうえで地域の計画に沿った形で申請が進む仕組みとなっています。詳細は農林水産省の農泊推進対策ページを参照してください:農泊推進対策について(農林水産省)

② 農家民泊等小規模改修支援

項目内容
対象農家民泊等の小規模な改修工事
補助率1/2
上限1,000万円
条件農家民泊として運営予定の施設

また、ケース1・2の規模のリノベーションに特に適しています。なお、複数の補助金制度を重複して申請できる場合もあるため、事前に担当窓口への確認が重要です。

③ 自治体の空き家・古民家活用補助金

さらに、多くの都道府県・市町村が独自の空き家活用補助金を設けています。具体的には、補助率や上限は自治体ごとに異なりますが、改修費の1/2〜2/3・上限50〜200万円程度の補助を受けられる場合があります。

補助金活用の重要なポイント:

  • 補助金の申請は着工前に行う必要があることが多い(着工後は不可)
  • 農泊協議会への加入が要件になる場合がある
  • 年度ごとに募集があるため、早めの情報収集が必要

DIYでコストを抑える方法と注意点


一方、コストを抑えるためにDIYを取り入れることも有効です。ただし、できる箇所とプロに任せるべき箇所を明確に区別することが重要です。

DIYで節約できる箇所

  • 壁紙・クロスの張り替え:材料費2〜5万円程度。丁寧に施工すれば見た目も良好
  • 床の補修・ワックスがけ:既存の床板の磨き上げ・塗装で費用を大幅節約
  • 外装のペイント・漆喰塗り:初心者でも挑戦しやすく、古民家らしさを演出できる
  • 庭・外構の整備:草刈り・石畳の整備・植栽など
  • 家具・インテリアの選定・配置:古道具・アンティーク家具の活用で古民家感を演出

プロに任せるべき箇所(DIYは違法・危険)

  • 電気工事:資格が必要(第二種電気工事士以上)。無資格での施工は違法
  • 給排水配管工事:漏水リスクがあり専門業者が必須
  • ガス工事:法律上、ガス会社や資格業者のみ施工可能
  • 耐震補強・構造補強:建築士・工務店による設計・施工が必須
  • 消防設備の設置:消防法の基準があり、業者による施工が必要

リノベーション費用の回収シミュレーション


では、農泊として開業した場合の投資回収をシミュレーションしてみましょう。

前提条件(例):

  • 一棟貸しの農泊として運営
  • 1泊1棟あたりの宿泊料:20,000円
  • 月間稼働日数:10泊(稼働率33%程度)
  • ホスト手数料:STAY JAPANの場合0%(即時予約)

月次・年次収益試算:

項目金額
月収20,000円 × 10泊 = 200,000円
年収(売上ベース)200,000円 × 12ヶ月 = 2,400,000円

投資回収年数の目安:

リノベーション費用回収年数(売上ベース)
500万円(部分改修)約2.1年
1,000万円(標準リノベ)約4.2年
2,000万円(フルリノベ)約8.3年

※上記は経費(光熱費・消耗品・維持費等)を除いた売上ベースの概算です。なお、光熱費・リネン交換費・OTA手数料などを差し引いた経費率は売上の30〜40%程度が目安で、実際の手取りはこれより小さくなります。

より詳細な収益シミュレーションは、こちらの記事を参照してください:農泊で実際にいくら稼げる?収入の目安と稼働率シミュレーション

また、手数料の差による手取り金額の違いは、こちらの記事で詳しく解説しています:民泊OTA手数料の完全比較|Airbnb・Booking.com・STAY JAPANの違い


STAY JAPANへの掲載を検討している方へ


STAY JAPANは農泊・古民家・一棟貸し・漁家民宿・ホームステイなど、個性的な日本の宿泊施設を掲載する日本初の公認民泊プラットフォームです。

  • 即時予約のホスト手数料0%(Airbnb 15.5%※、Booking.com 15〜25%と比較)
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つまり、農泊や地方移住・古民家滞在に関心の高いコアなユーザーが集まるSTAY JAPANなら、一般的なOTAよりもミスマッチが少なく、リピーターになりやすい環境が整っています。

※Airbnb 15.5%はホストが全額負担する手数料体系の場合。一般的なホスト手数料は3%程度(その場合ゲスト側に約14%の手数料がかかります)


よくある質問(FAQ)


Q1: 古民家民泊のリノベーションで最も費用がかかる工事は何ですか?

一般的に費用が大きくなりやすいのは、水回り(浴室・キッチン・トイレ)の全面交換、耐震補強、断熱工事の3つです。水回りは住宅設備メーカーの機器代に加え配管工事が必要で、1箇所あたり50〜150万円ほどかかることがあります。また、耐震補強は建物の状態により費用に大きな幅があり、築50年以上の木造古民家では200〜500万円程度を見込むケースが多いです。

Q2: 補助金の申請は着工前に行う必要がありますか?

はい、原則として、ほとんどの補助金制度では「着工前の申請・採択」が必要です。工事を始めてから申請しても採択されない場合がほとんどです。したがって、農林水産省の農泊推進対策補助金や自治体の空き家活用補助金は年度ごとに募集があるため、開業計画を立てた段階で早めに申請手続きを進めることが重要です。

Q3: 古民家民泊のDIYリノベーションには資格が必要ですか?

具体的には、壁紙貼り・ペイント・床磨きなど「仕上げ作業」は資格不要で行えます。ただし、電気工事(配線・コンセント設置等)は第二種電気工事士以上の資格が法律上必要で、無資格でのDIYは電気工事士法違反になります。また、ガス工事・給排水工事・構造部分(柱・梁)への工事も専門業者への依頼が必要です。

Q4: 古民家リノベーション後の宿泊単価はどう設定すればいいですか?

また、古民家民泊の宿泊単価は、立地・施設の広さ・体験コンテンツ・シーズンによって1泊1棟あたり10,000〜100,000円と幅広い設定があります。一般的には、フルリノベーションした高品質な一棟貸し古民家は30,000〜80,000円/泊、部分改修のシンプルな農家民宿は10,000〜25,000円/泊の設定が多い傾向です。

Q5: リノベーション後の古民家民泊を複数のOTAに同時掲載できますか?

もちろん、STAY JAPANはiCalendar(iCal)機能に対応しており、AirbnbやBooking.comと同時掲載しつつ、ダブルブッキングを防ぐことができます。複数OTAへの同時掲載は集客力を高める有効な手段で、特にAirbnbの国際的な集客力とSTAY JAPANの農泊特化ニーズを組み合わせることで、稼働率の向上が期待できます。


まとめ


まず、古民家を民泊・農泊施設にリノベーションするための費用と注意点を整理します。

  • 部分改修(最小限):300〜500万円。築浅・状態良好な古民家向け。最低限の設備で開業できる
  • 標準リノベーション:500〜1,500万円。最も多いケース。快適性と古民家の風合いのバランスを取る
  • フルリノベーション:1,500万円〜。高単価設定が可能。投資回収に時間がかかるが高収益を実現できる
  • 補助金を活用:農林水産省の農泊推進対策(上限2,500万円・1/2補助)や自治体の空き家活用補助金で費用を大幅削減できる
  • DIYで節約:壁紙・外装ペイント・庭の整備など仕上げ作業はDIYで節約可能。電気・配管・耐震補強は必ずプロへ

まずは自分の古民家の状態を工務店や建築士に確認してもらい、費用感を把握することから始めましょう。同時に、農泊としての収益化のステップとして、STAY JAPANへの無料ホスト登録を検討してみてください。


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